norio.ohshima@nao.ac.jp, mikami.yoshitaka@nao.ac.jp,shogo.nagayama@nao.ac.jp, yoshidam@hiroshima-u.ac.jp, kaz.sekiguchi@nao.ac.jp, shibata@kwasan.kyoto-u.ac.jp, hanaoka@solar.mtk.nao.ac.jp 12月19日-31日中国訪問報告 皆様 謹賀新年。今年もよろしくお願いします。 昨年の話ですが、12月19日からの佐々木、大島の中国訪問報告です。 1.私(佐々木)が、西チベットオマ訪問後に、アリで中度の高山病にかかり、12月27日緊急入院の後、12月30日にアリ離所、31日に日本着で、旅行を短縮しました。 2.北京でのサイト調査研究会では、(すでに報告したように)多くの中国関係者が関心を示していることがわかりました。アリ地区への1mクラスの望遠鏡提案もいくつかありました。柴田さん、花岡さんが出席されて、京都小望遠鏡案、太陽望遠鏡案を提案したら、より面白かった思います。 3.西チベット・オマ地区サイトの撤収に伴い、我々日本隊が設置していた機材の撤収を行い、アリ地区新サイトに移動しました(MIR 雲モニター、気象センサー、大気圧センサー、CT2センサ制御系などです。CT2センサー自体はまだオマ地区に残してあります)。 4.アリ地区新サイトには、大島さんが2度訪問しました(私はその間ベッドの上でした)。 5. CT2測定に用いている、DigitalMultiMeter の Keythley 2710 は、オマで "Low Battery" の表示が出ていました。メモリバックアップしているLi電池がパワー不足になっていた様です。測定値マイナスの原因かも知れません(要調査)。 6.データ保存用のRAIDディスクの接続(USB)が外れていました。再接続することによってRAID使用できましたので、(安物の)DELL-PCのUSBポートのためと思われます。次回は、計算機交換を試みます。そのため、雲モニターのデータは、2009-11-24までしかありません。 7.オマサイトでの日本側機器への電源供給が十分でなく、十分なデータが取れませんでした。 次回は、暖かくなった2011年4月以降に再訪し、撤収した機材の新サイトへの再設置を試みます。今回は、高地順応の時間もなく、ラサからアリまでの飛行でせわしなかったことと、低温下での環境の厳しさに、お年寄りが負けたと言うことです(年齢を自覚しました)。次回は高地順応に注意して、余裕を持って訪問計画にするつもりです。 佐々木敏由紀 PS: 体調が悪いと自覚した12月27日に、チベット医師にホテルまで往診していただきました。そのときに、マウナケア山頂でよく使う、オキシメータで測定され、血中酸素濃度が36%と測定されました。「生きている状態なのだろうか」と思った次第です。なおその時に大島さんは70%、北京出身でアリで半年働いている人(ジョーさん)は98%でした。 PS2:帰国してから1週間以上立ちますが、体力の消耗は予想以上です。体のあちこちが酸欠のような気がします。酒にも弱くなっているようで楽しみが減っています。脳みそも溶け出しているのではないだろうかと心配になります:-P 以下に、作業詳細をメモします。 ----- 2010年 12月19日 CA182 羽田->北京、李林さん・シャロン出迎え、中国元両替、NAOC ゲストハウス泊 12月20日 9:00-18:10 "Workshop on Measurement of Optical Turbulence at Astronomical Sites" Dinner Party at 合川 near NAOC 12月21日 8:30-12:20 "Workshop on Measurement of Optical Turbulence at Astronomical Sites" Lunch Party: 奥北 in NAOC campus 中国で大気測定グループがかなり居る。 良いサイトがあれば、そこに1mクラスの望遠鏡を設置する計画がいくつかあった。 Meeting w/ Prof.Yao, Dr.Liu, Li,.. and Ohshima, Sasaki Oma撤収して、獅泉河のAliサイトに移設する。40m塔は暖かくなった頃4-5月に新設する。 マイクロ波接続によって、Aliサイトと獅泉河との接続が可能 Aliサイトでの日本側機器の設置場所の検討 高遠氏の援助でMASS予備1台の試験もしたい。 Yaoさんグループ予算:100万中国元/年。 SODAR導入を来年度トライする。 藤原さんを中国に招待した。 CloudMon:IR background 強度を測定できないか? Russiaが CT2 測定に興味を示している。 チベット入境証受け取り(->Air Ticket 取得時に必須) 12月22日 05:50 宿舎発、06:30 空港チェックイン、中国南方航空 CZ3183(北京->重慶->ラサ) 同道 Yao, Liu, Li, Sasaki, Ohshima 12月23日 08:00 Hotel発、08:50 空港チェックイン、中国国際航空 CA4417(ラサ->アリ)、 同道 Liu, Li, Sasaki, Ohshima、Yaoさんは台長ラサ来訪の準備のためラサ残留 アリ着陸2回トライ、Zouさん(新しい人)、Joeさん出迎え、獅泉河への道中にアリサイト遠望。 ホテル泊 12月24日 10:06 獅泉河発、オマ行き。外気温-23℃。17:19オマ着。 測定機器状況:SynckBackPro でエラー、HDD認識していない ->USB抜き差しでなおった。 CT2較正抵抗(オマに抵抗端子5個アリ)での較正データ取得をトライ->"Low Battery"エラー。 CloudMon、気象センサー、圧力計を観測小屋屋上から階下に下ろす。 19:20下山、塩湖に宿泊 12月25日 09:00起床(-21℃)、10:45 Oma着。CloudMon 解体。MIRカメラは箱に収納。気象センサーも箱詰め。 CT2コントローラ梱包。DMM(Keithley, K2701), 圧力計は日本持ち帰り 14:20 Oma発、21:00 Ali着。(佐々木)Ali ホテルで夜間咳が酷い。 12月26日 終日ホテル滞在。Omaでのデータ用HDDのチェック。データバックアップした。 CloudMon データは、2009-10-26〜2009-11-24 のみ有効。 CT2データ:2009-10-26 のデータからマイナスデータが出ている。 (佐々木)Diamox再度飲み始める。咳が酷い。O2吸引のために医者に行く話があったが、日曜のためかナシに。 12月27日 18:30 阿里地区人民医院医師往診。聴診器、Oxymeter で測定(血中酸素濃度36%!!!) -> 緊急入院。 O2吸引、点滴3本、薬1錠、薬(液体)20ml。李林さん、夜間付き添い。 12月28日 大島さんに阿里サイトの荷物確認を依頼。 (佐々木)O2吸引、問診、採血、胸部X線撮影。点滴3本。血圧は 110-70 で正常。李林さん、夜間付き添い。 12月29日 大島さん、阿里サイトの荷物確認にサイトへ。白小箱(UPS用の小箱3箱)、プラスチック袋見当たらず。 再度プラスチック黒箱を確認のためにサイトへ。プラスチック袋は、トラック会社のゴミ捨場で発見。 (佐々木)O2吸引、問診、採血、胸部X線撮影。点滴4本。血圧は 110-65 で正常。 夕方(秘密裏に)ホテルに1時間戻り旅行鞄荷作り。カバンは大島さんに預けた。 CloudMon 鳥よけ、較正ジグ、CT2用Uボルト、乾電池などを阿里サイトに残すよう依頼。 李林さん、夜間付き添い。帰国時の連絡のために李さんの携帯電話を借りる。 12月30日 問診、咳止め薬(漢方)受け取り。Zouさん見送り、Joe,Liu さんと空港へ。軽い降雪。 CA4418(Ali->拉薩Lhasa->成都Chengdu,四川省) 12:34離陸。14:00 頃ラサ着、15:30ラサ離陸、17:05成都着 Zouさん友人「席」さん出迎え、ホテルへ。翌日の日本行き切符の手配を依頼。運良く取れた。 12月31日 日本行き航空券受け取り、支払い(2757元/人)。李さん携帯電話を返す。13:30離陸、北京で乗り換え、 17:00北京発、20:57成田着。 ------